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団体ツアー添乗員の日常

ムーミン谷から抜けられない

フィンランドから帰国して次の日からの3連休。タンペレムーミン美術館の原画がドツボだったあまりついうっかりムーミンのアニメを借りてきて、いきおいで全話視聴。連休もっていかれた。

まあうっかりがうっかりを呼んで、ご他聞にもれずドハマリしてしまったのです。

ちなみに視聴したのは1990年のアニメ「楽しいムーミン一家」です。なんだろう…こう、絵本から出てきたような素朴なアニメは。ストーリーといい歌といいナレーションといい、とにかく癒される。これは原作者のヤンソンさんもお気に入りで、現在フィンランドでも毎年テレビの再放送をしまくる人気ぶりだそうです。ちなみに昭和の時代にもムーミンのアニメは日本で放送されていたそうですが、そちらは不人気。ヤンソンさんもその昭和アニメの内容に激怒したとかなんとか。日本では人気があるようですけれどもね。まあ日本のアニメでしかも昭和のやつって、なんかキャラも話も泥臭いというか、それがまた日本人にしか分からない良さっていうか、クセがありますよね。平成の「楽しいムーミン一家」ですが、とにかく1話目の「ムーミン谷の春」の時点でもうα派かなんか出てんのかっていうくらい、癒される。そしてスナフキンさんがイケメン。とにかくイケメン。1話の時点で彼しか目に入らなくなりましたよね。これは女子なら誰でも陥る現象ではないでしょうか。

ムーミン美術館見学中、ガイドさんがムーミンの物語、設定などをこと細かく説明してくれました。以下記憶の限り自分のためのメモとかツッコミとか妄想とか。

スナフキンとちびのミィは姉弟。しかもミィがお姉さん。ていうか身長差とか…。アニメではその設定はない。しかもこの2人、お母さんは一緒だけど、お父さんが違う異父姉弟。お母さんのミムラ夫人には子どもがわんさかいて、スナフキンとミィにも兄弟姉妹が何十人といるんだとか。このミムラ夫人は子どもはぽんぽん生むけど世話が適当で、自分で全部面倒を見られないから子供同士で着替えてねとか言っちゃいます。それでミムラの子どもたちが円形に並んでそれぞれ前の人の服の後ろのボタンをとめるっていう図のジオラマがあって、まあこれが可愛くてたまらなかったんですけどね。「まあ兄弟姉妹がいすぎて、周りがうるさくて、だからスナフキンは1人旅がしたかったんだろうね」ってガイドさん。ちなみにスナフキンのモデルは政治家で詩人だったヤンソンさんの元恋人、ミィはヤンソンさん自身。

・当然ながらムーミンはカバじゃなくて妖精さんヤンソンさんが子どもの頃、弟とケンカして紙に書きなぐったキャラクターから生まれた。恋人のフローレンには本当は名前はなくて、原作では「スノークのお嬢さん」と呼ばれている。アニメでは呼びやすくするため「お嬢さん」という意味の「フローレン」となったそうな。ムーミンとフローレンは種族が違ってて、ムーミンムーミン族、フローレンはスノーク族。スノークは気分で身体の色が変わる、ムーミンと違って髪の毛がある。フローレンのお兄さんは「スノーク」って呼ばれている。お兄さんは何でも定規で測ったり調べたり裁判をしたりするのが好きな性格。

・白いニョロニョロっていう生き物。しゃべることも聞くことも出来ない不思議でシュールな動物。これは雨の日、雷に打たれることで体内に電気を貯めておくんだそう。ムーミン美術館のムーミンの家のジオラマをみると、家の後ろの倉庫がニョロニョロの部屋になっています。ムーミン家の電気はこれでまかなっているそうな。「エコですね!」とガイドさん。

ほんわかしているようで意外と複雑な設定です。

私ははまったら徹底的にハマる性格なので、今原作の小説を順番に読書中。「ムーミン谷の彗星」「楽しいムーミン一家」「ムーミン谷の仲間たち」と読み進めて、今「ムーミン谷の夏祭り」を読んでます。小説っていうより、これは子供向けの童話だからでしょうか、翻訳が結構昔のものだからでしょうか…。結構読みにくくて、内容がなかなか頭に入ってこないのです。なんか登場人物がみんな電波さんにしか思えない…。スナフキンさんが出てこないと読みづらい。なぜなら彼が唯一まともな発言をするからです。ていうかこれは明らかに私が彼が好きだから贔屓目でそう思えるのか。笑 なんだろうね。このムーミン物語。雰囲気か。雰囲気で楽しむものなのかこれ。子供向けといっても結構ストーリーとか哲学的というか、子どもには難しいんじゃないかって思うものが多い。でも挿絵がヤンソンさんが描いたもので、いちいち可愛くて癒されます。


アニメ「楽しいムーミン一家」は、どの話見ても面白いです。
ムーミンママとパパも可愛すぎる。


http://www.youtube.com/watch?v=WqOv1Vf0hAY